先日、車の事故を経験し、
「死」はいつでも身近なものなのだと実感しました。
ある日、突然に、思いもしないタイミングでその事故は発生しました。
今回はたまたま、運よく、軽い捻挫等で済みましたが、
もしあの時、対向車側に大型のトラックが走行中であったなら…
私は今この記事を書くことはできていなかったでしょう。
そんな経験をして、改めて死について考え、生きているうちにやるべきことを見つめなおそうと思い、
執筆しています。
この記事があなたのきっかけになり、行動に移すことの背中を押せれば幸いです。
終活とは?
自身の人生を終えた後の残された家族、モノをどのようにするかを予め決めておくこと。
生前整理とほぼ意味は同じで、家庭をもっている方や親族がいる方であればご自身の生命保険などの保険金や保有資産の遺産相続に関する項目もこれにあたります。
が、それ以前に、どのような保険に入っていたか?や保有している資産はどのようなものがあるか?
例えば開設していた口座はどの金融機関か?口座の番号やパスワードは?など。
自分自身のみで管理しているものは、自分がいなくなった際、
「家族でもわかりえないこと」がたくさんあります。
それをできるだけ減らし、残された人間に負担をかけないように事前に準備することを終活と呼ぶことが多くなりました。
仮に家族も親戚もいないとしても、今現在ご先祖様を供養しているお墓をお持ちであれば、
自分自身がいなくなったあと、そのお墓をどのようにするべきかなども考えておくべきです。
そのままにしておくと無縁仏として放置されてしまう可能性もあります。
(お墓を管理されている住職等がその後の管理をしてくれることもあるようですが、お墓の供養はボランティアではないので、お互いに気持ちの良いやりとりとは言えませんよね)
終活という言葉がきかれるようになった背景
少子高齢化により、今まで通りの慣習を継続しようとすると、今後残される側の負担が増えることは必至。
それに加え「子どもや孫、兄弟に負担をかけたくない」といった考えが増えたことが理由のひとつ。
実際に私もご先祖様のお墓を供養することに対しては抵抗はなく、当たり前のこととは思いつつも、
子供たちに今まで通りお墓の継承を強く願うといった思いよりも、できるだけ子供たちには負担をかけたくないといった思いの方が強いです。
実際にお墓の面では、ご先祖さまを供養していたお墓を継承する親族がいない事例が増加しています。
また2008年頃から全国の出生数を死亡者数が上回り、2060年頃には出生1人に対して約3人の死亡が見込まれています。
単純に考えると、これは1組の夫婦で6人分の手続きや管理が必要となり、
お互いの両親の他にさらに親戚2人分の手続きや管理が必要になるということになります。
そのような時代の変化に伴い、「自分のことは自分で」という流れがうまれてきていて、
それを終活と総称しているといえます。
いつから準備をするべきか?
いつから始めた方がよいということはありません。
あなたが今この記事を読んでいるということは、
少なからず終活に関して興味や関心をもっているということ。
そうであれば、準備に早すぎるということはないので
今から始めていきましょう。
具体的に何をするべきか?
遺言書の作成(死後に関することに対して法的強制力あり)
①身分に関すること
・子の認知
・未成年者の後見人や後見監督人の指定
②財産の処分に関すること
・相続人以外の人に財産を譲ること(遺贈)
・財団法人の設立
・信託の設定
③相続に関すること
・相続分の指定
・遺産分割方法の指定
・遺産分割の禁止
・負担付遺贈
・相続人の廃除や廃除の取消し
・遺言執行者の指定
・遺留分の減殺方法の指定
・特別受益分の控除
・保険金受取人の変更
エンディングノートの作成
エンディングノートとは自分がこの世を去ったあとのことに対する希望や
残された人間が行う様々な手続きの助けとなるような情報を生前にまとめておくためのノートです。
エンディングノートには遺言書とは異なり法的強制力はないものの
意思を明確にできるツールであると言えます。
では具体的に何を書いておいた方がいいか気になりますよね?
エンディングノートは市販のものも沢山種類がありますが、おおむね以下のような内容です。
- 納骨を希望する霊園や墓石の希望
- 葬儀に関する希望
- 保有している資産と負債
- 開設している証券口座等の口座番号やID、パスワード
- 支払いに充てているクレジットカードの詳細(引き落とし日や引き落とし口座など)
- 契約している保険や毎月支払いが発生するサービスの利用状況など
- 納骨を希望する霊園の指定や墓石の希望
- 葬儀に関する希望
自分の希望にかなうものがなかなか見つからないこともあるようですが、
まずは市販のものではどのような内容欄があるのか確認し、
自分なりのノートを作ってもいいですし、
購入して不足している情報をつけたしてもいいでしょう。
何のためにするのか?
それは「残された人間のため」にほかならない。
残された人間とは親族や家族だけとは限りません。
ご先祖様のためにも、継承者がいなくなってお墓が放置され、荒れてしまうようなことは避けたいものですよね。
であれば、やはり自身が生きている間に段取りをしておくことはとても重要だと言えるのではないでしょうか?
振り返るというより現状確認
自分が今置かれた現状を再確認することができます。
今まで放っておいた支払いや、払いっぱなしになっているけど内容がよくわからない保険などはありませんか?
また自分が利用していたけど今は使っていないものなど、のちのち残された人間が処分に困るようなものは事前に処理するべきです。
捨てられずにたまったものはこの機会に断捨離してしまうのもいいでしょう。
不要な支払いが見つかり、経済的にも少しラクになる可能性もありますから。
私の場合、自分になにかあった時のために生命保険をかけていましたが、
離婚をしたことと、子供もある程度大きくなったこともあり、解約を考えています。
生きている間にできることを
先日の事故で
生きていることは当たり前のようで
いつでも死が身近な存在であることを実感しました。
子どもや親を残して逝くつもりはありませんが、
もし運が悪かったら…
そう思うと、何歳であれ、自分の死について考えることは必要なのではないかと思います。
残したい言葉、想い。
いつでも伝えられると思ってしまうのですが
伝えられることは伝えておくか、残しておかないと
不慮の事故があったら何もわかりませんから。
今自分が生きている、生きられていることが幸せにも思えますし
大切な人の幸せを願う気持ちも、何度でも伝えたいと思うのです。
終活を取り組みつつ
生きている今を精一杯生きぬいていきたいですね!