お風呂をリフォームしてから毎日掃除してるはずなのに、お風呂の隅にピンク色の赤カビが…
そんな悩みを解決します。
そもそも赤カビと呼ばれているのものの正体は?
このピンクや赤っぽい色をしていて少しヌメっとした感じになる原因は「ロドトルラ」と呼ばれる赤色酵母菌の仕業です。
空気中に存在し、お風呂や洗面台、床などの水回りに現れます。
そしてじつはこの ロドトルラ = 赤カビ ではありません。
ロドトルラは酵母菌のひとつで赤カビではないのですが、赤カビと呼ばれることが多いのもまた事実…
今回の記事では正式な名称であるロドトルラとして説明させていただきます。
リフォームしたことでお風呂場の気密性が向上
我が家のお風呂はリフォームするまで、どこからともなくすきま風が入ってしまうほど気密性はありませんでした笑
当然入浴中は寒かったわけですが、そのおかげで常に換気され、入浴後は浴室の温度も湿度もすぐに下がる環境。
ですから寒いこと以外の悩みは特になかった印象です。
しかしリフォームをしたことによって気密性は格段に向上し、すきま風が入ってくることはなくなりました。
が、これがロドトルラにとって繁殖しやすい環境になってしまったようです。
お風呂のリフォームを考えている方は、お風呂の床の水切れの具合や取り付けられている換気扇の性能までを確認しておくと、根本的な対策ができると思いますよ!
ロドトルラの特徴(赤カビじゃないですよ!)
ロドトルラが水周りで多く見られる原因
ロドトルラは空気中に存在しており、水周りで多く見られるのは、ロドトルラ特有の水分だけでも増殖できる性質があるからです。
またお風呂場はこの酵母にとってエサとなる油脂が溜まりやすいことや湿度が高いことも原因。
繁殖に適した温度は20℃~30℃といわれているので、入浴後の浴室は赤カビにとってはまさに絶好の「すみか」となります。
ロドトルラは繁殖力が旺盛!
ロドトルラはお風呂場でやっかいな黒カビよりも繁殖力が強いため、黒カビが発生する前にロドトルラが活発に見られるようになります。
しっかりとした対策をしないといつのまにか床も壁もピンク色に…ということになりかねません。
一度は拭き取っても数日で元どおりになってしまうことも…
ロドトルラの毒性
ロドトルラには目立った毒性はなく、直接人体に害を及ぼすことは少ないようですが、有害なカビの発生源にもなり、それがアレルギーの原因にもなりえます。
またこの点に関しては赤カビと明確な違いがあります。
赤カビ(学名フザリウム)とロドトルラ(赤色酵母菌のひとつ)の明確な違い
本来の赤カビはマイコトキシンという危険性の高いカビ毒をつくります。
害を及ぼすことが少ないロドトルラと赤カビを比較するとその毒性がまったく異なることから同じ扱いをするべきではないでしょう。
赤カビは地中に多く存在し、農産物に発生しやすく、湿度が高ければエアコンのファンなどのプラスチック上にも繁殖するとか…
赤カビに汚染された食べ物を食べると、嘔吐や下痢、免疫機能の低下、中には発がん性のもあるものもあり、人体に悪影響を及ぼします。
赤カビの正体を知るとロドトルラはまだまだかわいい感じがしますね。
ロドトルラが広がってしまう前に…
じつはカビと違い深く根を張ることはないので、スポンジやブラシで簡単に拭き取ることができます。
ですがそれだけでは繁殖力の旺盛なロドトルラには一時的な対策にしかなりません。
拭き取りに使った道具も適切に処理しないで使い続けると、拭き取ったロドトルラを広げてしまう可能性もあります。
そうしない為にもしっかりとした対策が必要です。
いますぐできるロドトルラ対策 ① 風呂上がりに熱湯をかける
ロドトルラは50℃以上の熱に弱いので、シャワー後に50℃の以上のお湯を5秒以上かけると、除菌効果が期待できます。
熱湯のシャワーだけだといずれは冷めて、繁殖しやすい温度(20~30℃)になってしまいます。
それを防ぐためにも熱湯をかけた後はシャワーの温度をできるだけ冷たくして、もう一度洗い流しましょう!
そして浴室の温度をさげたら次の対策です。
いますぐできるロドトルラ対策 ② 風呂上がりの水気を切る
湿度が高いほどロドトルラは繁殖しやすくなるので、浴室の床や壁の下の方に残った水分は拭き取ることを心がけましょう。
また入浴後は扉を開けておく、常に換気扇をまわすなど、換気をよくして湿度を下げるようにする意識が大事です。
チェックリスト
- ロドトルラ対策は50℃以上の熱湯をかけるだけでも効果あり!
- さらに水気を切ることで相乗効果が期待できる!
- 換気扇は常時稼働がおすすめ!
ひとてまかけるロドトルラ対策 気になるところに重曹をかける
100円ショップでも購入できる重曹は重宝します。
台所にあればいますぐにでも使えますが、なければ粉のものを購入し、ぬるま湯200mlに対し重曹小さじ1くらいの割合でぬるま湯に溶かして使います。
スプレーボトルに入ったものを購入し使ってもいいでしょう。
準備ができたら気になる場所にスプレーして、数分後にシャワーで流して終了です。
頑固なカビになってしまうまえに予防をしておきましょう。
放っておいて黒カビも出てきてしまった場合
程度にもよりますが黒カビは菌糸が根深く、こすってもなかなか落ちにくいのが特徴です。
それを一生懸命こすって落とそうとすると、床や壁、パッキンに傷が増え、カビ対策としては逆効果に。
そんなときはこすって落とそうとするのではなく、先ほどの重曹の使い方を変えます。
ぬるま湯の量を減らし混ぜ合わせ、ペースト状にして黒カビが発生した場所に塗り込み、数時間(4~5時間)放置しましょう。
蒸発を防ぐために、塗り込んだ場所にキッチンペーパーをかぶせて馴染ませ、さらにサランラップなどのビニールをのせておくと
さらに効果が期待できます。
それでもとれない場合はカビキラーなどの塩素系漂白剤を利用するしかありません。
塩素系漂白剤はプールの消毒臭を強めたような臭いがあり、
直接肌に触れると炎症を起こしたり、時間をおきすぎるとパッキンなどのゴムをも劣化させてしまうので
最終手段として考えておくのがいいでしょう。
カビキラーを使わなくてもいいように日ごろからの予防が大切ですね。
お風呂の掃除にはクエン酸も効果的!だけど…
お風呂には人の油脂汚れや石鹸の残りカス、水垢などさまざまな汚れがあり、お風呂の排水溝はその集大成です(笑)
油脂汚れは主に弱酸性なので、先ほどの重曹(アルカリ性剤)が力を発揮し、
石鹸の残りカスや水垢などの汚れはアルカリ性なのでクエン酸などの酸性剤が力を発揮します。
排水溝の汚れやぬめりには重曹とクエン酸をあわせることで効果的に汚れを落とし、汚れをつきにくくすることができます。
やり方は簡単!
排水溝に重曹を粉のまま振りかけて、その上からクエン酸のスプレーを吹きかけるか、
重曹の上にクエン酸の粉を重曹の半分程度振りかけて、上からぬるま湯をサッとかけるだけ!
重曹とクエン酸が反応し、もこもこと泡が出てきますが、有害なガスではないので安心してください。
数分後シャワーで流して終了です。
ここまできくといいことばかりのような感じですが…
薬剤を使う際の注意点!
重曹、塩素系漂白剤、クエン酸など、いろいろとご紹介しましたが、混ぜ合わせても害のない組み合わせは
重曹とクエン酸!
クエン酸のような酸性薬剤とカビキラーなどの塩素系のアルカリ性薬剤は絶対に混ざらないようにしてください!
もし混ざってしまうと塩素ガスが発生し、カビとは比較にならないほど人体にとって危険です!
また重曹とクエン酸は混ぜ合わせてつかっても人体に影響はありませんが、
アルミでできた物や大理石などがあるお風呂では使用しないでください。
クエン酸の作用で黒ずんだり、光沢が失われたり、溶けてしまいます。
鉄製の浴槽や蛇口、混合栓などもクエン酸の酸によって錆びてしまうこともあります。
お風呂の赤カビ?まとめ
お風呂の赤カビは…
- 赤カビではなくロドトルラという水だけでも繁殖できる酵母のひとつだった
- 50℃以上の熱湯をかけて除菌できる
- 湿度が大好き!水気をきることで予防できる
- 放っておくと黒カビも発生する
- カビが見え始めてしまったら重曹が効果的!
- それでもだめならカビキラー!
さまざまな対応方法を紹介しましたが、ご自身にとってのやりやすい対策をひとつ決めて継続することをオススメします。
予防は今日からでもできる!
風呂上りに熱湯のシャワーを浴びせ、薬品に頼ることなくキレイなお風呂場を保っていきましょう!
重曹も買っておいて損はないと思うので、ぜひやってみてくださいね!