雑記

現場視点での私的解釈 ISO22002-1 第6章

2021年3月13日

ISO22002-1で求められている内容を

質問風に私的解釈アレンジしてまとめ

シリーズとして書きまとめています。

この記事を読むことでISO22002-1(2009)の第6章

空気や水、作業場の明るさついて

求められている内容が、ある程度つかめるかと思います。

さっそく見ていきましょう。

ユーティリティ 空気・水・エネルギー

第6章で求められていること

加工及び保管区域周辺への「空気・水・エネルギー」の備蓄及び供給ルートは、製品汚染のリスクを最小にするように設計されなければならない。

「空気・水・エネルギー」の質は、製品汚染のリスクを最小にするために監視されなければならない。

 

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製品への影響はもちろんですが、そこで働く従業員に対しても影響がある章になっています。

水の供給

  • 飲用に適する水は、製造工程の需要を満たすよう十分であるか
  • 水の備蓄、供給及び必要であれば温度調節のための設備は特定された水質条件を満たすよう設計されているか
  • 氷又は蒸気(厨房の蒸気も含む)を含む、製品の材料として使用される水、又は製品、又は製品面と接触して使われる水は、特定の品質及び微生物学的な要求事項を満たしているか
  • 清掃・洗浄用水、又は間接的(ジャケット容器など)な製品接触のリスクがある場合に使用する水は、特定の品質及び適用に関連する微生物学的な要求事項を満たしているか
  • 給水が塩素で処理される場合は、使用の時点で残留塩素レベルが関連する仕様書の基準内であることを証明するために点検されているか
  • 飲用不適の水は表示されているか
  • 飲用不適の水は飲用水の供給システムとは別の独立した供給システムか
  • 飲用不適の水が飲用水の供給システムに逆流しないよう措置されているか
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製品に使用する水質の検査結果や消毒状況、微生物検査などの結果をファイリングして管理しておく必要があります。

また貯水しているのであればその管理方法(清掃消毒の方法や頻度、アクセス管理など)が適切である必要があります。

 

ボイラー用化学薬剤

  • ボイラー用化学薬剤を使用する場合、関連する付加的な仕様を満たす、許可された添加物であるか
  • または人間の消費を目的とする水で使用するために安全であると、関連する規制当局が許可した添加物であるか
  • ボイラー用化学薬剤は、直ちに使用するとき以外、別の安全な区域に保管されているか
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水を加温して製品の製造に利用する場合、ボイラーを使うことが多いかと思いますが、そのボイラーの種類によっては使用する化学薬剤についての仕様の詳細の記録、管理が求められます。

 

 空気の質及び換気

  • 材料又は製品に直接接触して使用される空気は、ろ過、湿度、及び微生物学の要求事項を確立しているか
  • 湿度及び湿度が組織によって重要であると考えられる場合、管理システムのもと、監視されているか
  • 換気は、過剰な又は不要な蒸気、埃及びにおいを取り除き、湿式洗浄後の乾燥を促すように提供されているか
  • 室内空気供給の質は、空中微生物からの汚染のリスクを最小にするために管理されているか
  • 空気の質のモニタリング及び管理のための手順が、微生物の発育、又は生存しやすい製品が暴露される区域において確立されているか
  • 換気システムは、空気が汚染されたり、又は全材料区域から清浄区域に流れたりしないように設計され、構築されているか
  • 特定の気圧差は維持されているか
  • 換気のシステムは清掃・洗浄、フィルター交換及びアクセスしやすいシステムか
  • 外気の取り込み口は、物理的な完全性を定期的に調べられているか
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空気は決められた頻度で、検査の技術を持ち合わせた人間が、空気中の細菌検査を行う必要があります。

製品を製造する区域においては、清浄でない空気が入り込まないよう、部屋・区域単位で陽圧管理をして、清浄な区域にそうでない空気が入りこまないような設計が求められます。

また換気扇やエアコンなどの空気を送る設備のフィルターの清掃等も注意が必要です。

圧縮空気及び他のガス

  • 製造に用いる圧縮空気及びガス類のシステムは、汚染を防止するように設計され、保守されているか
  • 直接又は偶発的に製品に接触するガス類は、食品に接触する使用が許可され、埃、油、水が取り除かれているか
  • コンプレッサーに油が使用され、その圧縮空気が直接製品に接触する可能性がある場合、使用する油は食品グレードであるか(油を使用しない圧縮機が推奨される)
  • ろ過、湿度、微生物学的要件は特定されているか
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コンプレッサーは、オイルレスのものが推奨されます。

また圧縮された空気もレギュレーターや空気清浄機などを通してろ過し、清潔な状態にしておくことが求められます。

圧縮空気については最近の検査とその記録が必要です。

照明

  • 照明は要員が衛生的な作業ができるように提供されているか
  • 照明の明るさは、作業の性質に相応しい明るさか(相応しい明るさが望ましい)
  • 照明設備は破損の際、材料、製品、又は装置を汚染しないよう保護されているか
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照明は破損しにくいようにカバーされるか、蛍光灯や白熱電球のようにガラスや水銀が含まれているものの管理は注意が必要です。

全ての照明をLEDに変えるのも対策として有効です。

明るさは照度計を使い測定を行います。

照度計はピンキリなのでアマゾン等で適当なものを探してみるのもいいかと思います。

照度に関してはそれほど正確さを求められるものではないようですので。

 

 過去にまとめたISO22002-1

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